会社設立から6期目を迎える「加藤建築」(四日市市山城町)の代表。家族や周囲に職人が多かったため、少年時代から漠然と「自分も職人の道へ進むんだろうな」と感じていた。
高校卒業後はハウスメーカーなどに勤務して住宅建築に関する経験を積み、29歳で独立。最初に手掛けた自身の住まいは、木材選びから組み方まで、自身のこだわりを凝縮させ、展示場の役割も果たしている。
木の癖を読み、構造上必要な位置にどんな木材を使うか見極める「手刻み」を大切にする。自身のこだわりや価値観も伝え、住む人と共有しながら〝和む家〟を完成させていく。木組み部分も隠さず、温もりを感じられる施工が特徴で、「家の中にいながら四季を感じられることも大切」と語る。
自身のSNSには建築過程や完成した家などを載せ、見た人や友人らからの反応も楽しみの一つ。工場で木工教室を開いたこともあり、「家を建てて頂いた方を招いたイベントなども考えています」と語った。
家に帰れば3男1女の父。子どもたちと一緒に過ごせる時間は決して多くないが、一緒に入浴したり、夏休みの工作を手伝ったりと、「ゆっくりとは行かなくても楽しい」と実感している。