三重県四日市市で3月16日、国道1号北勢バイパスの市道日永八郷線(山之一色町)~国道477号バイパス(曽井町)の4.1キロがあらたに開通し、お祝いのセレモニーなどがあった。川越町南福崎のみえ川越インター付近からノンストップで走れる距離は計12.6キロに延伸され、市北部の渋滞緩和による経済への効果や防災機能の強化などが期待されている。
開通は午後3時で、これに先立ち、午前中に同市三重8丁目の市立三重平中学校で開通式があり、その後、すぐ近くのバイパス本線上でテープカットなどのセレモニーがあった。
開通式には三重県、四日市市、鈴鹿市などの関係首長や衆参国会議員、県、市の議員、国機関の関係者、地元自治会、業者など120人余が参列。スタッフや近辺の人らを含めると約200人が集まった。オープニングでは四日市商業高校吹奏楽部によるお祝いの演奏があった。

開通式では、北勢バイパス建設促進期成同盟会の会長でもある四日市市の森智広市長が式辞を述べ、「ほぼ10年ぶりに新区間が開通し、全体の6割ほどができた。地元の皆さまの協力に感謝する。渋滞緩和、防災、企業進出などによい影響を与えてくれると期待している。引き続き、南へ向かう第3工区や鈴鹿四日市道路へとつなぐ計画をしっかりと実現させていきたい」などと話した。
国交省中部地方整備局の佐藤寿延局長が事業者挨拶をし、「難しい工事の中でこの日を迎えることができ、多くの協力に感謝したい。道路が明るい将来につながることを祈りつつ、残る区間に尽力したい」などと話した。

三重県の一見勝之知事は「沿岸部を走る国道1号や23号は津波の被害が想定され、山沿いの道路にも被害は起こりうる。その間にある3本目の道としての期待がある。鈴鹿四日市道路、中勢バイパスへとつなげたい」と話した。
本線上のセレモニーでは、一見知事、国会議員、市町の長、県議、市議らがテープカットやくす玉を割った。三重西小学校6年生の5人も知事や国会議員の間に入って、一緒にテープカットをした。

北勢バイパスは1990年に都市計画決定され、同92年に事業化、以降、2015年の垂坂町~山之一色町の開通まで、順に工事が進んできた。今回の開通はそれからほぼ10年ぶりの延伸になる。全体では采女町の国道1号までの計21.0キロで、今後、残る8.4キロを開通させる必要がある。
