三菱UFJ銀行(東京都千代田区)が2月4日、企業版ふるさと納税の制度を使って四日市市に寄付した。市は、民生委員の役割などを紹介した三重県のパンフレットを独自に約27000部刷り増し、市内の小中学校の子どもたちに配ったといい、この費用などにあてられるという。
感謝状の贈呈式がこの日、市役所であり、同行四日市支店の榎本弘敏支店長が市健康福祉部の市川和彦部長に寄付の目録を手渡し、市川部長からは感謝状が榎本支店長に贈られた。榎本支店長は「地元で仕事をさせてもらっているので、こちらも地元のお役に立てればと思いました。少しでも四日市の発展につながれば」などとあいさつした。
四日市市は、三重県が作成した啓発パンフレット「民生委員 児童委員ってなぁ~んだ?」が子どもにも分かりやすい内容になっているため、元版を県に送ってもらい、約27000部印刷し、小中学校の子どもたちに配って家庭に持ち帰ってもらった。また、昨年5月に市内のスーパーマーケットで民生委員の活動を紹介するパネル展を開いており、今回の寄付をこれらの費用として活用させてもらう考えだ。
三菱UFJ銀行は、寄付と同時に、独自に社会福祉の知識を深める活動もしており、ベテラン民生委員から仕事の内容について聞き、子ども食堂の活動を見学するなど、金銭の寄付にとどまらない活動にしようと努めているという。同行はこれまでも図書の提供や子ども支援での寄付をしてきたが、企業版ふるさと納税の制度を使ったのは四日市市では初めてだという。