四日市ボクシングジム(四日市市新正)は1976年に創業し、来年50周年を迎える。「長い間お世話になった地域に役立つことはできないか」と、チーフトレーナーの国吉弘記さん(49)は、同ジムを主な会場に2月9日、「餅つき体験」や「鬼ごっこ大会」など、地域の人が参加でき、世代を超えて楽しむことが出来る地域交流のイベントを開く。長くボクシングジムを経営してきた中で、「何か恩返しできないか」という思いから始まった企画だという。
全国トップクラスや、多くのジュニア世代の選手も所属する同ジム。ボクシングではない方法で地域貢献できないかと考える中で、国吉さんは「ある調査で現代、外で2時間以上遊んでいる子どもはわずか9パーセントという数字を見ました。子どもの体や心の成長には外遊びが大きく影響する、自分自身の子どもころと比べて大きな差があることに驚きました」という。ジムの運営理念にある「青少年育成」の言葉、「ボクシング以外のアプローチの仕方でも、青少年育成に取り組むこともできるのでは」とジムに通っていなくても、地域の人が参加できる地域交流のイベントを企画することにした。
イベントは、昔ながらの方法で地域文化を学ぼうと「餅つき体験」、体を動かす遊びをすることで協力や競争に楽しさを実感する「大鬼ごっこ大会」、さらには子どもに人気のゲームの攻略方法を学ぶ講座など、親子で楽しめる内容だ。
ゲームの攻略方法を学ぶ講座は、ジムの会員が担当。元々は人とコミュニケーションをとるのが苦手という人だったが、自身がポケットモンスターのゲームに熱中し、さまざまな体験をしたことで人ととのやりとりにも慣れていった。「何かにとことん打ち込むことの楽しさを伝えたい」とボランティアとしてイベント運営に携わりたいと申し出てくれたという。
参加費は一人500円で、会場は同ジム(四日市市新正4丁目7-17)。時間は午前11時から開始予定で、事前の申し込みなどはなく当日参加も可。国吉さんは「世代を超えたつながりを感じられる一日を、多くの方に楽しんでいただければ幸いです」と笑顔で話していた。