三重県四日市市のユマニテク調理製菓専門学校で12月13日、学生がランチに本格的な西洋料理のコースを提供した。3日前から仕込みをしてきた周到な準備で、街のレストランと比べても見劣りのしない味や盛り付けに、お客様の女性たちが驚きを口にしていた。
専門学校で勉強する学生たちが、実践、実習の場としている学生レストラン「伊勢志摩地中海クッキングラボ」が会場。ふだんから定食などのランチを提供しているが、今回は、卒業を来年に控え、腕前も上がった総合調理学科2年生の約30人が、いつもよりも力のこもった豪華な料理を提供した。
この日のメニューは、「海の幸を飾ったサーモンマリネ 帆立貝 クスクスのティアン 甘酸っぱいラヴィゴットレギュームソース」「金目鯛の松笠見立て ユリネのピューレとタプナードを仕上げに加えたサフラン香るブイヤベースソース」「赤ワインとポルト酒で煮込んだ三重牛バラ肉の柑橘風味 クリームチーズペンネを添えて」「ピスタチオとフランボワーズのムース 和栗と洋栗のモンブラン仕立て チョコレートソース」の4品。
名店めぐりで舌の肥えた女性も驚く美しい見た目と味で、「どれもおいしくて、感激です」「牛バラ肉が柔らかく、ソースもおいしくて、パンがあったら残さずつけて食べたいくらい」などの感想が聞かれた。この日、学生レストランの常連さんと初めてのお客様など約60人が料理を堪能した。
学生たちは班をつくってローテーションをしながら料理とサービスを分担しているそうで、この日、料理をテーブルに運んでくれた学生も、厨房に入れば料理を、調理担当者もサービスに回れば、それぞれの役割を果たせるような勉強を積んできているという。
この日、厨房に入って、肉料理を担当したという森下晴さん(20)は、「肉もソースも2日間煮込んでいて、その味わいがポイントです」。それは、お客様にも十分に届いたようだ。来春の卒業後は志摩地方の超有名ホテルで働くことが決まっているという。
学生レストランでは、2025年1月22日に日本料理、同24日に中国料理、同31日に西洋料理の、それぞれコースランチを提供する。学生たちには卒業前の総仕上げの実習でもあるそうで、1月中旬の予約受付は難関になりそうだ(詳しくは学校のホームページを)。