公園や街路樹の樹木を枯死させるなどの被害を与える特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」は三重県内でも発生が確認されている。10月には、桑名市と四日市市内で初めて被害が確認された。三重県は、被害の拡大を防止するため、生息情報を広く募集しようと、専用のインターネット入力フォームを開設し、情報を収集している。
県の担当者によると、四日市市では、南部丘陵公園のサクラの木、3本に幼虫のフンと木くずが混ざった「フラス」が見つかったという。
クビアカツヤカミキリは中国、朝鮮半島、ベトナムなどが原産地。貨物などの物資にまぎれて日本に侵入したと考えられている。サクラ、モモ、ウメなどバラ科樹木など、生きている樹木を食い荒らして枯らす。成虫は体長2から4センチ。黒く光沢がある胸部成虫はジャコウのような匂いを放つ。幼虫は樹木内部で2~3年過ごし、成虫は5月末から8月にかけて発生する。繁殖力が非常に強いという。
日本では、2012年に愛知県で初めて発見され、全国に分布を拡大。18年1月に外来生物法により、特定外来生物に指定され、生きたままの運搬や飼育、保管、販売などが禁止されている。
生息情報の収集は専用の入力フォーム(https://logoform.jp/form/8vMX/809346)へ、通報者の連絡先、発見した日時、場所、発見したもの(成虫、フラスなど)、見つけた数やフラスを見つけた樹木の本数などの発見時の状況、発見した場所の状況がわかる画像などを入力し送信する。疑いがある場合は、県の担当者が現地確認をする。
収集した情報を地図にとりまとめ、2025年1月に三重県のホームページで公表、適宜更新していくという。