三重県立四日市高校の昭和33(1958)年度卒業生による同窓会展「第9回たつみ会展」が11月21日、四日市市文化会館で始まった。3年ぶりの開催で、今回は6人が絵画や写真を持ち寄り、展示した。大作あり、海外など遠方を描いた作品ありで、80代半ばの旺盛な創造力と行動力が発揮されている。同24日まで。
辰年と巳年のメンバーがいることから「たつみ会」と名付けたという。60歳になった時、「記念に展覧会を開いてみない?」と、山下俊子さんが仲間3、4人で東京の画廊で発表したのが始まりという。以後、ほぼ3年おきに東京、四日市で交互に開いてきたが、準備も大変なため、最近は四日市のみで開催している。年齢などの事情で参加できない人もいるが、多い時には15人ほどが作品を持ち寄ったという。
それでも、今回は新たな仲間も参加した。俳句では俳誌「菜の花」の主宰を務め、句集も数多い伊藤政美さんが、趣味の写真を展示した。一瞬を切り取る点では俳句と共通しているところもあるという。
ほかにも教師だった伊藤宏さん、美容院を経営している小川清子さん、医師の千種弘章さん、社会保険労務士の日吉良明さんが、それぞれの個性的な作品を展示。大作のほか、社会的なタッチの人物画、少し幻想的な風景画、日本画のような水彩画など、見る人を楽しませている。
「最近、少し病気をしてね」などと話す年齢ではあるが、少しずつ時間をかけて絵の具を重ね、大きな画面の作品に仕上げていくといい、年齢を感じさせないエネルギーが、体の中から湧き出ている様子だ。会場は市文化会館の第3展示室。午前10時~午後4時。