これまでの議論を前文にまとめ、次回、最終報告書案に、四日市市議会の人権施策特別委

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【人権施策等調査特別委員会では条例前文の内容に意見を交わした=四日市市議会】

 三重県四日市市議会の人権施策等調査特別委員会が10月8日あり、市の現行条例改正に向けた検討をした。これまでの特別委で議論されてきた条例に対する思いなどを前文案にまとめ、意見を交わした。次回の特別委で最終報告書案が提出される見通し。

 この日の審議では、現在の「四日市市部落差別をはじめとするあらゆる差別を無くすことを目指す条例」を「部落差別をはじめとするあらゆる差別を無くし、人権が尊重される四日市をつくる条例」と条例名を変更することと、前文(案)が示された。

 前文は「全ての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利について平等である」とする世界人権宣言や日本国憲法の基本的人権の記述などを含む理念を冒頭でうたい、障害者差別、本邦外出身者への差別、部落差別などこれまでの差別への取り組みの歴史などにも触れ、最後に、インターネットの普及など現代から未来への人権の課題の解消を挙げて、多様性を認め合う人権尊重の社会づくりのため、たゆまぬ努力を続けると誓う内容になっている。

 前文案については、「もう少しコンパクトの方がよい」「歴史に言及する部分は圧縮してよいのでは」などの意見もあったが、10月31日の次回の審議で報告書案と理事者側への申し入れ文案としてまとめることとした。

 特別委員会では、この前文案と申し入れによって、市側があらたな条例改正案を作成するよう求める方針で、報告書は本会議に提出され、議長を通して市側への正式な申し入れにする考え。