「株式会社一号舘」と「JAみえきた」が協力したあらたな地元農産物の直売所が6月29日、三重県桑名市の「Ichigokan+PLUS桑名陽だまり店」にオープンした。地域の生産者の農産物を届け、農家も消費者も幸せになることをめざすインショップ型直売所といい、両社による出店の第1号となった。
朝の開店に合わせ、テープカットなどのオープニングセレモニーがあり、関係者約70人が集まった。開店記念に先着順でお米(2合入り)のプレゼントもあり、早くから買い物客の長い列ができていた。
セレモニーでは、一号舘の佐藤洋一郎社長が、約200軒の農家からの新鮮な農産物を用意し、買い物を楽しんでもらえる店をめざして約1年前から準備してきた経緯を紹介し、「商品は地域の生産者が愛情を込めた良質なもの。地域の名物店となるよう盛り上げたい」と話した。
JAみえきたの生川秀治代表理事組合長は「安心、安全、おいしくて健康になる。そして、農家も消費者も幸せになってほしい。きょうがスタートで、この店がもっと増えていってほしいと考えている」などと話した。
正面入り口すぐに「JAみえきたマルシェ」の売り場が設定され、レタスやネギ、トマト、ニンジン、ジャガイモ、スイカ、ズッキーニなど、新鮮な野菜が棚に並び、開店早々から買い物かごを手にした人でにぎわった。野菜には桑名市産、いなべ市産などの表示があり、手にして身近に感じる印象だ。
同様のインショップ型直売所は、四日市市上海老町のJAファーマーズ四日市の店内に2021年6月、「みえきたマルシェ四季菜」として、全農グループでの運営で先行して開店、好調という。今回、地元農産物の提供を重視したいと考える一号舘との間で思いが一致し、初の民間のスーパーとの協力で直売所が実現したという。「Ichigokan+PLUS」は、生鮮品などでよりグレードの高い品を提供することを目指しているという。