大雨による災害発生に備えようと、三重県四日市市は5月23日、災害対策図上訓練を実施した。春の異動などで担当者の入れ替えもあり、いざという場合の災害対策本部と各部局の体制構築、災害対応がしっかりできるよう、刻々と状況が変わるシナリオに即応しながら組織力を養った。
訓練は午前、午後のほぼ1日を使い、午前は災害対策の本部の運営シミュレーション、午後は、被害などの想定で他市町に県を通じて応援要請するなど、必要な人員の検討ワークショップを中心に実施した。市の各部局の約60人のほか、四日市南署、県災害即応・連携課、県四日市建設事務所、津地方気象台も参加した。
梅雨前線の活動が活発になり、大雨によって被害も出るとの想定でシナリオが作成され、各地の河川で氾濫危険水位に到達したり、土砂災害警戒情報が出されたりするといった情報が入ると、高齢者等避難発令の検討を始めたり、避難所の開設を協議したりと、さまざまな対応をした。
四日市市では、災害対策図上訓練を年2回実施しており、大雨に備えるこの季節の訓練のほか、秋には地震を想定しての訓練を予定しているという。