運転免許証を自主的に返納した人を支援するため、四日市市は交通系ICカードを交付する事業を始める。65歳以上の運転者の自主返納に対して始めた市町があるなか、四日市市は今回、三重県では初めて、年齢制限を設けずに交付するという。申請の受け付けは6月3日から始まる予定。
市によると、交通系ICカードはICOCA(イコカ)を想定しており、支援は5000円分(デポジット500円を含む)。交付の対象は、2024年4月1日以降、運転免許証の有効期間内に自主返納し、返納時点で四日市市に住所がある人。1200人の申請に対応できる600万円(事務費別)を今年度予算に事業費として計上した。
四日市市の2023年の自主返納は、65歳以上が1000余人だったが、65歳に満たない人も40人いたという。30~40歳代でも体調など様々な理由で運転免許証を自主返納する人はいるため、今回の支援に年齢制限は設けなかったという。
申請の手順は①住所地を所管する警察署か三重県運転免許センターで運転免許証の返納手続きをする②手続き後、「申請による運転免許取消通知書」か「運転経歴証明書」を受け取る③申請書に必要事項を記入し、四日市市役所の都市整備部道路管理課にICカードの交付を申請する。免許返納手続きで受け取った通知書か証明書の写しを持参する必要がある。
なお、三重県のホームページ(「三重県 自主返納」などで検索)には、返納者向けの支援制度をまとめたページがあり、運転経歴証明書などの提示でバスやタクシー料金の割り引きを受けられるほか、地域の温泉施設や食料品の移動販売・宅配、自転車販売店、ファストフードなど飲食店のサービスも掲載されている。