三重県の四日市市議会は2月13日、2月定例月議会が始まり、2024年度当初予算案など52議案、報告2件を上程した。このうち、低所得者支援の拡充や住民税非課税世帯などに対する児童への給付などを行う2023年度一般会計補正予算案については同日のうちに予算常任委員会で審議し、本会議で可決した。21日から代表質問、22日から一般質問が始まる。
提案説明に立った森智広市長は、「新型コロナが新たなフェーズに入り、市民のみなさまが元気を取り戻し、笑顔で幸せに暮らすことのできる持続可能な都市を目指して、オール四日市でまちづくりを進める」などと話し、総合計画に掲げる「子育て、教育安心都市」「産業・交流拠点都市」「環境・防災先進都市」「健康・生活充実都市」の四つの都市像に沿って、新年度に進めようとする施策について説明した。
具体的には「四日市市こども計画」の策定や医療費助成を15歳年度末から18歳年度末への拡大、石油化学コンビナートの水素・アンモニア供給基地の拠点整備、中央通り再編の進展、「ゼロカーボンシティ」の実現、上下水道の施設整備、空き家活用施策の拡大、帯状疱疹ワクチン接種費用の一部助成など、多岐に渡る新規や拡充の施策を掲げた。
先行して可決した今年度の一般会計補正予算案は、定額減税と併せて実施する国の一連の給付のうち、先行して一世帯あたり10万円の低所得者支援を住民税均等割のみ課税世帯まで拡充し、住民税非課税世帯と均等割のみ課税世帯に対し、児童1人あたり5万円の追加給付を行うため、必要な経費を計上するというもの。
また、今年1月に発生した能登半島地震の被災で四日市市に避難する人を支援するため見舞金(1世帯あたり8万円、単身世帯は4万円)や生活準備支援金(1戸あたり20万円で1回限り)を支給。福祉施設への入所受け入れ支援や就労支援をするための予算を計上する。これらによる補正額は計8億6610万円になる。
委員会では、4月の入学時期を迎えて家庭の負担が増えるので、速やかな給付ができるよう努力してほしいなどの意見があった。