創部2年で全国高校総体とウインターカップに出場した四日市メリノール学院高校男子バスケットボール部。2年連続ウインターカップ出場を決めたが、全国大会での勝利は未経験。「まずは一勝」を目標に、泥臭いプレーで全国舞台での飛躍を狙っている。
同学院中学バスケ部が創部されたのは6年前。1年生だけで活動をはじめ、3年目の2020年には県大会で優勝するなど力をつけたが、コロナ禍で全国中学校体育大会が中止に。それでも、ジュニアウインターカップへの出場を決め、3回戦まで進んだ。その時の3年生が高校生になるタイミングで、同学院高校がバスケ部を創部。現在の高校バスケ部の3年生と2年生合計18人のうち、14人が同学院中学の出身だ。
決めた全国 しかし絶対的エースが・・・
高校2年目は3年生のいないチームでありながら、県総体で優勝。全国総体に出場するも、わずか1点差で初戦敗退。ウインターカップも出場し、延長戦にもつれこんだが1点足りず敗退した。
今年5月の県総体決勝で、県立四日市工業高校と対戦。10点差でリードしていたが、ラスト2分で四工が3ポイントシュート4本、フリースロー2本決め逆転され、全国総体出場を逃した。
8月に開かれた「U18日清食品東海ブロックリーグ」で再度四工と対戦し13点差で勝利したものの、この時メリノールの絶対的エースと言われる塚松奎太君(3年)が負傷。さらにその後の練習試合で前十字靭帯を断裂。手術をしても復帰までに約10カ月はかかるとわかった。塚松君の故障はチームメイトに大きな不安を与えた。
「俺がやってやる」燃えるキャプテン
この事態を受けキャプテンの岩瀬宙(3年)君は「俺がやってやる」と気持ちを切り替えた。岩瀬君は同学院中学時代から6年間キャプテンを続けている。岩瀬君の気持ちの切り替えに「奎太をウインターカップに連れていく」とチームが一丸となって、県予選を突破した。
塚松君は自分が試合に出られなくても、メンバーへの声掛けなど、自分ができることを探した。「全国レベルで見ると、メリノールは外国人留学生もいない上、平均身長も低い。それでもチームの一体感や、泥臭いプレー、心を一つにして必死に戦う姿を見てほしい」と語った。岩瀬君は「リバウンドを確実に獲り、メンバーに高さがない分、平面のディフェンスを強化し、頭脳プレーで、まずは一勝を確実なものにしたい」と、高校最後の試合に全てをかけて挑む。 ウインターカップのメリノール男子初戦は12月24日(日)午後17時20分からで、バスケットライブ(https://basketball.mb.softbank.jp/)で生配信される。視聴には会員登録が必要。