骨の強度、骨密度が低下し、骨折しやすくなる「骨粗しょう症」。女性は閉経後に女性ホルモンの分泌が減少し骨粗しょう症を発症しやすい。背骨を圧迫骨折し、要介護5の母を持つ閉経間近の50代の筆者は、不安になった。ドラッグストアに設置してある骨密度の簡易検査装置で測定すると、その都度結果が違う。正確に検査したいとみえロコモリウマチクリニック(四日市市日永)を受診し、来田院長に話を聞いた。
X線使用の検査機器で測定
問診と血液検査と骨密度の検査を受けることに。レントゲンとX線を使用した検査機器デキサ(DEXA)で、腰椎(背骨)と大腿骨(太ももの付け根の骨)の骨密度を測定。母は骨粗しょう症だが、息子はスポーツ強豪校で骨密度の校内新記録を出したこともある。遺伝的にどちらに近いのか興味があった。
骨密度は若い人(20代から40代半ば)の骨密度の平均値と比べて、自分の骨密度が何%であるかで表される。腰椎正面が若い人との比較で91%、右大腿骨は92%、左大腿骨は88%で、同世代との比較では100%前後で安心した。
骨折予防のために
来田大平院長は「高齢者が寝たきりになる原因のひとつに、大腿骨や腰椎の骨折がある」と話す。加齢、閉経後の女性ホルモン(エストロゲン)の減少、カルシウムやビタミンD、ビタミンKの不足、運動不足、喫煙、遺伝的要因などがある。
骨の健康を守るにはウォーキングなど、足腰に直接重力の刺激を与えることが有効。食事は牛乳・乳製品、小魚、青菜、大豆製品などを中心にバランスの良い接種が重要だ。筆者も毎日8千歩以上歩き、煮干しやカルシウム入りウエハースを食べる。その成果を感じることができた。
骨折予防には、骨をサポートする筋肉も必要。筋力が低下する「サルコペニア」を併せ持った状態に陥っている人も多くいる。来田院長は「コロナ禍を経て、閉じこもり、虚弱の状態から立ち直って、100歳を目指して元気な生活を取り戻しましょう」と話していた。