海の漂着ごみのことを知り、そこから海の生きものや地球環境全体について考えようと、「伊勢湾ECOデイキャンプ2023」が9月23日、三重県四日市市の吉崎海岸で開かれた。現地には約40人が集まり、約1時間、海岸に漂着したプラスチックごみなどを拾い集め、その後、アカウミガメについて紙芝居で学び、流木を使ったアートづくりにも挑戦した。【流木を使った作品をつくる参加者の親子ら=四日市市楠町】
NPO法人四日市ウミガメ保存会が主催し、楠地区まちづくり検討委員会などが協力して開いた。午前7時45分の受け付け開始時間には少し涼しく感じられるなど、秋を感じられる朝に。参加者はごみ袋を手に砂浜に出て、ごみを拾った、砂浜では流れ着いた木や竹がだんだんと増えているよう。受け付けの横には漂着物のサンプルが並べられ、きれいな貝殻がある一方で、注射器やルアー針などけがをしそうなものもあった。(砂浜に打ち上げられた気や竹、注射器やルアー針も漂着するという)
ごみ拾いが終わると、ウミガメネットワーク三重会長の米川弥寿代さんが、紙芝居を使ってアカウミガメの産卵について説明した。三重県北中部では2021年までの毎年、津市などで確認されていたが、2022、2023年にはどこも上陸、産卵の確認ができなかったという。(紙芝居で説明する米川弥寿代さん)
アカウミガメは5月半ばから8月の盆ごろまでに産卵するといい、一度に100余個、ピンポン玉大の卵を産む。生まれた子は自力で明るく感じる海の方へ歩く。生存率は1000匹のうちの1匹ほどという。海辺が明るすぎ、子ガメが海と反対側に歩いてしまう悲劇も起きているという。
「流木アート体験」は、主催者が用意した吉崎海岸に漂着した流木に貝がら、プラスチックなどをボンドで接着してつくる。参加者は壁掛けや置き物などを思い思いにつくった(流木に貝殻やイルカの人形などを接着してつくった作品)。
吉崎海岸では10月1日、四日市市主催の「よっかいち海ごみゼロ大作戦2023」が予定されている。(記念撮影する参加者のみなさん)