ハーフマラソンの計画断念について議論、一般会計補正予算案については可決すべきと判断、四日市市議会予算常任委員会

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 三重県の四日市市議会は9月15日、予算常任委員会を開き、総務、教育民生など4分科会から特に異議がないとの報告を受け、今年度一般会計補正予算案について可決すべきものと決した。その後、事実上、実施が不可能になっていた四日市ハーフマラソン(仮称)について、断念に至った詳しい説明があった。委員からは「基本的な準備が不足していたのではないか」など厳しい批判の声も多かった。【四日市市議会の議場】

 市は、「四日市シティロードレース」を発展させ、公認の「四日市ハーフマラソン」を開催しようと考えてきた。当初、市政123周年の令和3年3月の初開催を予定したが、新型コロナの影響で伸びた。その間、交通渋滞調査などを実施した結果、今年度になって、国道1号や同23号などで他市町に及ぶ重大な交通渋滞が発生することが明らかになったといい、これを規制する警備費などを加えると、2億8000万円の経費が必要になるなど、費用対効果が見込めないことが分かったという。

 こうしたことから、市は10月に予定されている実行委員会で計画の白紙化を決定してもらう意向。ハーフマラソン関係の予算額は減額補正し、それを受けて実行委員会が解散した後、あらためて、市民の求める走るイベントについて考えたいと話した。

 委員からは「雑で準備不足だ。反省しなければならない。金も使ってきている。厳しい指摘をしておかないといけない」など、厳しい意見が相次いだ。「交通渋滞なら最初から分かるようなものだ。本当は、ほかに理由があるのではないか」などの質問もあった。市側は「警察や国土交通省とも詳細な話をして進めていたつもりだった。結果として、交通渋滞調査をしたらこうした結果になってしまった、最初から渋滞が分かっていたわけではなく、『できるだろう』との認識をもってやってきたつもりだった」などと説明した。