スポーツ施設、保育士確保など幅広い審議続く、四日市市議会の委員会

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 三重県の四日市市議会は9月1日、午前、午後とも各常任委員会ならびに予算・決算分科会での審議が行われた。スポーツ施設の考え方、保育士確保の方策など、委員から幅広い分野について様々な意見が出た。【四日市市議会議場】

 産業生活常任委員会では、スポーツ施設の整備がどうあるべきかで意見が交わされた。話の中心になったのはプールで、市温水プール(昌栄町)、市霞ヶ浦プール(羽津甲)などがある市のプールだが、委員からは、競泳用として万全なプールが四日市にはなく、水球やアーティスティックスイミングなどの種目になると、活躍している選手が地元にいるのに、十分な練習施設がないとの指摘があった。

 一方、学校のプールは、かつては全校にあるのが普通だったが、最近は水の浄化装置などの設置、運用費が高額で、屋外プールだと夏は暑すぎて利用できない現実があるという。民間施設を使って水泳の授業をする学校も全国的には増えており、委員からは、教育委員会と相談し、四日市でも室内温水プールを拠点ごとに設置し、利用してはどうかとの提案もあった。最終的には、競技用や一般用など、30万都市の四日市市にあるべきプールはどういうものかを総合的に考えて施設整備を行うことが重要だとの意見があり、野球場なども、どんな施設が本来必要なのかを考えれば、問題点は同じだとの意見もあった。

 教育民生常任委員会では、ヤングケアラーなど、発見し、保護すべき子どもたちを見つけ出すための家庭訪問のあり方、関係者の研修のあり方や、保育士を確保するため、単に募集するだけでなく、「将来、保育士になりたい」と考えてくれている中学生、高校生などの若い世代へ出前講座のような形で飛び込んでいくなど、もっと積極的な働きかけが必要ではないかとの指摘が委員からあった。

 都市・環境常任委員会では、道路補修の通報システムの課題、交通安全のための横断歩道が歩道との高低差で段差があり、つまづく可能性があるため改修を検討してほしいなどの意見があった。総務常任委員会では税滞納者への対策、銀行での手数料が無視できない存在になって、キャッシュレス化をどう進めるかなどについても意見が交わされた。