不当要求への抑止力にと四日市市が協議会設立へ、定例記者会見で森智広市長が発表

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 三重県四日市市は、中央通り再編事業などにからんで暴力団などからの不当要求が起きないよう、「四日市市中心市街地再開発にかかる市建設工事等不当要求等防止協議会」(仮称)を7月19日に設立する。森智広市長が同11日の定例記者会見で発表した。【協議会の設立について説明する森智広市長=四日市市役所】

 市によると、これまでにも市暴力団排除条例などを制定して暴力追放に取り組んできて、県内最大の歓楽街になっている諏訪栄町や西新地では、地区の飲食店と警察が連携して不当要求の根絶を進めてきたという。

 そのうえで、2023年度から本格化する「諏訪栄町配水支管経年管布設替工事」(総事業費約8.5億円)や、近鉄四日市駅からJR四日市駅にかけての中央通り再編事業(同約200億円)が進むため、関連の利権やトラブルに付け込んだ暴力団などによる不当要求が起こる恐れがあるとして、その抑止力とすべく、協議会を設立するという。関係機関が連携し、公共事業に携わる者の安全を確保し、公共事業の円滑な施行に寄与するという。

 協議会は森市長を会長に、市上下水道事業管理者、総務部長、三重県建設業協会四日市支部、市指定上下水道工事業者協同組合らを委員にし、四日市南警察署、三重弁護士会、暴力追放三重県民センターが顧問になる予定。現時点では不当要求などに関する情報はないというが、今後、業者などから情報が入れば、関係者が密接に連絡を取り合い、対処方法を検討するという。