JR四日市駅周辺に新しい大学を誘致する構想を実現させる第1回四日市市大学構想策定委員会が5月24日、市役所で開かれた。1年をかけ、設置する大学の具体的な姿を専門家が意見などを交わしながらまとめていく。【求める大学像について意見を交わす委員のみなさん=四日市市役所】
大阪大学名誉教授の谷口研二さん、愛知工業大学総合技術研究所教授の近藤元博さん、名古屋大学高等教育研究センター教授の加藤真紀さん、四日市商工会議所顧問(株式会社三十三銀行特別顧問)の種橋潤治さん、四日市市教育委員の堀加奈さん、四日市市副市長の舘英次さんを委員に委嘱、委員長は谷口さんが務めることになった。
開会にあたり森智広市長があいさつし、「工場出荷額が全国上位にあり、コンビナートもある四日市に、理科系人材の輩出をという希望は多い。このプロジェクトが四日市の運命を左右するともいえる」などと議論への期待を述べた。
この日は、アドバイザーとして参加する国立大学協会次長・審議役で元文科省大臣官房審議官(高等教育局及び高大接続担当)の玉上晃さんが、国や代表的な地域の大学を取り巻く動きを解説。市の事務局から、これまでの四日市市での大学設置への動き、他都市の大学誘致への取り組み事例、三重県の県立大学設置に関するアンケート結果などが紹介された。
四日市市も企業や学生向けのアンケートを実施し、どんな大学が求められているかを把握したいと考えだが、委員からは、終身雇用が崩壊し、企業や学生が求める大学像が変わってきていることを踏まえ、通りいっぺんのアンケートに終わらない調査が必要だとの意見もあり、次回以降、議論を深めることになった。