三重県四日市市楠町の酒造会社宮崎本店は4月12日、「県内限定大吟醸宮の雪」を同月18日に発売すると発表した。約40年前、まだ「大吟醸」と銘打って発売される酒が少なかったころに生まれ、毎年この時期、県内限定で少し価格をお得にして販売しているという。米のできがよく、しっかりしたお酒になったという。【できあがった「県内限定大吟醸宮の雪」=四日市市諏訪町】
山田錦を原料米に、鈴鹿山系の伏流水で1年で最も気温の低い1~3月に仕込んでいる。3月中旬に開かれた令和5年(第53回)三重県新酒品評会の吟醸酒の部で優等賞を得ており、その受賞酒を瓶に詰めて、製造番号入りで限定1200本を販売するという。
同社の醸造課の浅田孝治さんは「山田錦を38%まで精米し、手間をかけて醸しました。リンゴや梨を思わせる華やかな吟醸香があり、すっきりとした口当たりで、米の旨味を楽しめるお酒になっています」と話す。
大吟醸は、酒づくりに携わる人たちが「最高のお酒を」と心をひとつにして完成させるものという。かつてはブレンドなどにも使われていたが、「こんなにいいお酒を混ぜるのはもったいない」と、そのまま飲んでもらおうと決めたのが、このお酒の始まりだという。
「県内限定大吟醸宮の雪」は500mlグリーン瓶で、1本当たり、消費税込みの参考小売り価格は1980円。百貨店、スーパー、酒専門店などで販売される。宮崎本店は、清酒宮の雪、キンミヤ焼酎などでも知られる。