貨物鉄道博物館が開館20周年、国内最古級の貨車復元へクラウドファンディングで支援を募集

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 三重県いなべ市大安町にある貨物鉄道博物館が2023年9月15日に開館20周年を迎える。この日は、日本で貨物鉄道が営業を開始して150周年の日でもあり、同館は記念企画を検討中だ。その第1弾として、国内最古級の貨車「旧関西鉄道鉄製有蓋貨車」を復元して現役時の姿を取り戻そうと計画。とくに床下の復元に力を入れようと、クラウドファンディングで支援を求めている。【開館20周年を迎える貨物鉄道博物館=いなべ市大安町】

 今回の復元計画は、地元の四日市で123年前に製造された貨車の復元。すでに車体の修復作業は終えているが、当時の図面を参考に、さらに床下を復元しようというねらいだ。実現すれば、現在は不可能な台枠の補修、塗装と、123年前の珍しい台枠構造の見学が可能になるという。問題は、車輪の改造、軸箱、軸箱守、担弾機などの製作に多くの費用が必要になることで、博物館だけの力では難しく、クラウドファンディングで支援を求めることにしたという。

 第一目標金額は300万円で、2月21日現在、3分の1余の協力が集まっている。期限は3月31日午後11時で、目標金額に達した時のみ支援金を受け取れるオール・オア・ナッシング方式での募集条件となっている。(クラウドファンディングの募集チラシ)

 3000円から50万円までの寄付額によって謝礼の品も様々で、記念プレートへの記名記載、博物館キーホルダー、博物館ポストカードセットなどから、博物館プレミアムツアー、夜間ライトアップ撮影会招待、貨物鉄道150周年記念ヘッドマークなど豪華な品も用意されている。

 クラウドファンディングは「貨物鉄道博物館 レディーフォー」で検索できる。貨物鉄道博物館は三岐鉄道三岐線丹生川駅に隣接し、原則として毎月第一日曜日が開館日(午前10時~午後4時)。屋外などで実際の貨物車両が展示され、屋内では鉄道模型が走り、貨物鉄道関係の資料などが展示されている。