三重県四日市市の「LIXIL不動産ショップ ダイトー地所富田店」が開店3周年を迎え、2月18日、記念のイベントを開いた。店内はお菓子や布の小物、アクセサリーなどが並ぶマルシェに変身。店頭には市価より安い新鮮な野菜を並べ、来店者や得意客らをもてなした。新型コロナの感染拡大で、長く思うようにならない面もあったが、やっと、めざす店の姿を見せられる時が来たという。【お菓子や手作りの小物などが並び、マルシェになった店内=四日市市富田3丁目】
イベントは午前10時に始まった。店頭にはキャベツ、大根、ブロッコリー、ほうれん草などが、どれも100円で並んだ。店内ではバスクチーズケーキなどの焼き菓子を販売する「Menu」、布の小物やアクセサリーの「eihodou」、子どもの手形や足形をアートにする「ぺったんしよ」の3店が開いた。小さな子は色を塗った手形が紙の上に現れると大喜び。「マルシェ」は20歳代も多い若いスタッフからの提案だったという。(手形のアートづくり、店頭に並んだ野菜)
ダイトー地所は四日市市東坂部町に本社がある。代表取締役の齋藤雅彦さんは「不動産業は売ったら終わりというイメージがあるが、私は土地を売ったあとも家が建ち、リフォームなどがあり、最後は相続の相談までと、ずっと寄り添える不動産業の姿を求めたかった」と話す。理想を実現させるひとつとして、近鉄富田駅東口前に開店させたのが富田店だったが、「客の人生に寄り添う店」の営業は、コロナ禍の中で思うようにいかないことが多かったという。
1周年も2周年もコロナ禍は続き、何もできなかったが、3年目の今年、初めて記念イベントを開くことができた。「おもいやりフェスタ」と名付けたのは「寄り添う」ことに心情的につながるから。「困った人を見たら手をさしのべる」ことを大切にしたいという齋藤さんの考え方や、気兼ねなく店に入れる不動産ショップにしたいという思いも反映されている。
「めざす不動産ショップに向け、ステップアップのきっかけになるイベントになったと思います」と齋藤さんは話している。(近鉄富田駅東口前にある富田店)