【紙面企画 希望の星】舞台経験生かし声優目指す 四日市西高演劇部 田口龍翔君

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 高校時代、演じることに青春をささげた四日市西高校(桜町)演劇部3年の田口龍翔君。三重県と同部が協力制作し、県内の中学校で上演した消費トラブル防止啓発劇「インターネットトラブリュー」でのコミカルな演技は好評を博した他、昨年11月には市民オペラでの助演も担った。【3年間の思い出が詰まった部室で演劇部の看板を掲げる田口君=四日市市桜町】

 「仕事」は辛いものと思い込んでいた中学時代の田口君は、好きな声優がラジオで楽しそうに仕事について語るのを聞き、「自分も楽しみながら人を楽しませたい」と声優に憧れを持った。元来「目立ちたがり屋」だといい、高校では迷わず演劇部に入部。以降3年秋までに開かれた県高等学校演劇連盟主催で、同部が出場可能な全大会に役者として参加した。部長を務めていた3年夏は、地区大会を突破できず悔し涙を飲んだ。「結果でなく、経過が大事なんだと理解していても悔しかった」。とはいえ、表情や体の動きを使った表現経験は、今の自分の自信につながっている。

 市民オペラ助演の話は、同連盟委員で顧問の小澤裕介教諭から。「いい経験になる」と快諾した。全4幕中3幕に、料理を運ぶ従者やカップルの男性、兵士など衣装替えを繰り返し、短時間ながら異なる4役で出演を果たした。兵士役は、急遽代役で務めることになったそうで「今までと違った現場で貴重な体験ができた」と話す。

 4月には、名古屋の代々木アニメーション学院声優タレント科に進学。「舞台経験を生かしつつ、専門的な勉強をして可能性を広げたい」と笑顔を見せた。

                 (2023年2月4日発行 YOUよっかいち第216号掲載)