出火原因1位に「こんろ」、救急出動17035件は5年で最多、2022年の四日市市消防本部管内

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 三重県の四日市市消防本部は、2022年中の管内(四日市市、三重郡朝日町と川越町)で発生した火災・救急、救助件数(速報値)をまとめた。火災は79件で前年より5件増え、出火原因では5年間で初めて、わずかな差だが「こんろ」が1位になった。救急出動件数は5年間で最多の17035件だった。【四日市市消防本部=四日市市西新地】

 消防本部のまとめによると、火災種別では「建物」火災が42件で全体の53.2パーセントを占め、最も多い。次いで、枯草やごみ集積場などが燃える「その他」火災27件(34.2パーセント)だった。月別の発生は9月、10月が最も多かったという。

 出火原因では、「こんろ」の9件が最多で、「放火」と「たばこ」がそれぞれ8件で2位、「配線」、「たき火」がそれぞれ7件で3位だった。毎年、「放火」「たき火」「たばこ」が原因の上位になってきたが、件数の差は小さいものの、「こんろ」は2021年に3位になり、2022年に1位へと上がっている。

 救急出動の17035件は前年の14409件から2626件増え、前年からの増え幅も5年間では最も大きかった。種別では「急病」が11755件(69.0パーセント)で最も多い。出動件数の種別では交通事故や一般負傷、転院搬送、労働災害など、ほかの数字も上がってはいるが、新型コロナの感染拡大による影響もあったとみられる。

 救助出動の件数は155件で、前年より8件の減少となった。種別では「交通事故」48件、「建物事故」46件が上位になり、河川敷への転落、車内への閉じ込めなどの「その他」が42件。