中心市街地の再編を進めている三重県四日市市で12月26日、第10回中央通り再編関係者調整会議が開かれ、整備計画の最新状況や、より利用しやすい整備のための課題などについて意見が交わされた。【より利用しやすい市街地整備になるようにと意見が交わされた調整会議=四日市市諏訪町の四日市商工会議所】
会議には国、県や近鉄、三重交通、地元の諏訪栄町地区街づくり協議会などの代表者のほか、学者らを加えた40人余が出席し、この秋に開かれた、にぎわい創出の社会実験の結果やバスターミナル計画の最新状況、JR四日市駅周辺の再開発を含む中央通り再編の全体像などを再確認した。
国が事業主体になる新バスターミナル「バスタ」では、近鉄四日市駅と国道1号の間の中央通りにバス乗り場が集約されるが、そこに待合や物販などの公益・利便の機能をもつ施設を配置しようと計画されている。計画に示された歩行者の導線について、「バスタの北側に位置する諏訪栄の商店街との人の流れに配慮したかたちをさらに考えてほしい」といった声があった。トラックなどによる荷下ろしについても、今後の柔軟な検討に期待する意見があった。
再編整備により、雨の時にあふれ水が生じないよう、十分な検討を求める意見もあった。市からは、雨水を一時的に地中で貯める機能をもつ「レインガーデン」と排水能力の強化を合わせた調整によって、一気に増水させない方法を考えているとの説明があった。
会議では、バスタの収益施設などを公共と民間でどう役割分担して設置、運営していくかや、JR四日市駅周辺で公共施設の立地を検討するエリアについても説明があった。次回の会議は2023年3月28日開催を予定している。