パパに聞く 産後の夫婦と子育て コミュニケーションをとり、頑張りすぎないで

858
子育てについて語る舘さん(左)と小島さん

 家事や育児を夫婦で協力するのが当たり前になった今、2人で仲良くステップアップしていけるよう、子育てイベントに参加していた男性に子育てに対する思いを聞いた。

 四日市市子ども子育て交流プラザ(四日市市東新町)のイベント「よかパパひろば」に、1歳の長男と遊びに来ていた小林大介さん(37)。里帰り出産をしなかった妻を思い、我が子の夜泣きにも付き合った。慣れない育児に疲れ、普段とは違う様子を見せる妻を労わった。イベントの参加は妊娠中の妻がゆっくりする時間を設けるためだという。

 中河豪介さん(43)は妻と1歳の長男と参加。産後は義母が手伝いに来てくれたが、自身も夜中に授乳し、掃除をするなど妻と共に頑張った。今も早朝出勤で仕事をし、定時に退勤。自然と育児をこなすようになった。

 「よかパパひろば」で相談員を務める保育士の小島和人さん(41)は、「頑張り過ぎないで」と話す。率先して食器洗いをしても、妻が洗い方にこだわりがある場合、夫のやり方を不満に思うことも。やってくれたからと、妻は何も言えない場合や、意見を言ってお互いにストレスになることもある。「男性は女性より察するのが苦手。話し合いで家事や育児の分担を決めて。男性は褒めてもらえると嬉しくてやる気になる」と秘訣を語った。

 相談員で子育てマイスターの舘啓司さん(51)は週末の夜に夫婦で過ごす時間を持ち、互いの気持ちを理解するようにしていた。親や周りの人に頼り、便利家電や託児、家事代行サービスを利用するなど上手な手の抜き方を勧める。「産後妻が子どもを優先するのは当たり前。大変な時に苦労を共有すれば、子育てが一段落したころに妻の気持ちは戻ってくる」と笑顔で話した。

※2022年10月1日(212号)発行 紙面から