「みんなの和プリン」 四日市大学開発

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開発した松井ゼミの学生=四日市市萱生町で

 グリーンモール商店街(四日市市諏訪栄町)にあるからくり人形の「中入道」が好きな菓子というテーマで、四日市大学(四日市市萱生町)の学生がアイデアを出した「みんなの和プリン」が誕生、高齢者施設で提供し、6月から同商店街のカフェ「スプラウト」でも販売予定だ。 

 四日市市出身で、名古屋よしもと所属の漫才コンビ「オレンジ」の田中哲也さんが、老朽化していた中入道を復活させ、まちの活性化につなげようと、市内の高校に中入道の衣装の制作を依頼し復活プロジェクトを進めていた。昨年「中入道のおやつ」を作ろうと、ゼミで「SDGs」をテーマにした活動をしていた同大の松井真理子教授に相談。ゼミ生が高齢者が食べやすいものであれば、皆が食べやすいと考え、「だれ一人取り残さないお菓子」として飲み込みやすいババロアやゼリーなどの案が出た。志摩市出身の東山雅幸さん(3年)は、高校時代に「あおさシュークリーム」の開発に関わり、あおさの魅力を広めたいと「あおさミルクプリン」を提案。東山さんの熱い思いを他の学生も受け入れ、あおさの食感を良くするなどの意見を出し5月に完成。黒ゴマ、きな粉、抹茶、こしあん味も開発した。

 パッケージは県立四日市商業高校(尾平町)の生徒に依頼した。商店街にある障害者事業所「伊勢おやき本舗」で製造し、高齢者施設のおやつとして提供する。高校生、大学生、障がいのある人の協力で高齢者に優しい「みんなの和プリン」が誕生した。田中さんは「中入道を盛り上げるプロジェクトがみんなで繋がる輪になり、若い人達と話し合い完成したことが何により嬉しい」と笑顔で語った。

※2022年6月4日(208号)発行 紙面から