全日本選手権中部大会 トライアルでレース参戦 

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TEAM MITANI Honda 所属
川添蒼太さん(20) 氏川政哉さん(19)

 

小学生から憧れる存在とともに――。四日市市在住の大学生、川添蒼太さん(20)はオートバイのトライアル国際B級ライセンスを昨年取得した。高校からレースに参戦してきたが、きっかけは憧れを抱く、1歳年下で国際A級スーパークラス(IAS)の氏川政哉さん(19)の存在だ。

 小学生のころは自転車が好きだった川添さん。自転車のオフロード競技のトライアルで活躍していた氏川さんは、小学6年生で自転車トライアルの世界チャンピオンになる実力者。川添さんは四日市ドームで氏川さんがデモ走行をするのを家族で見学。前輪を上げて走行する技「ウィリー」を披露する姿を見て「自分もあんな技がしたい」と夢中になった。

 氏川さんは中学1年でオートバイに転向。国際ライセンスを取得し「世界チャンピオンを目指す」ため練習時間を作ろうと、通信制の高校に進学。2018年にIASに昇格。HONDAのモータースポーツ専門会社からバイクの提供を受けるなど周囲の期待も大きく、全日本トライアル選手権IASランキングは3位。上位2人は40代で年の差があり、経験不足がミスを生むためメンタル強化が課題。

 氏川さんと共にレースに参戦していた兄は引退し、今はアシストを務める。「負けず嫌いなのは兄がいたから。それが自分の強み」といい、兄の支えに感謝し、2人で世界の頂点を目指す。

 川添さんは大学とアルバイトとレースをかけもつ。今年からバイクを変え、スポンサーのサポートも受け、4月に開かれた全日本選手権中部大会で8位になった。「バイクは自分を楽しませてくれるもの。A級昇格を目指す」と笑顔で語った。