結成から10周年 シニアサークル「男の囲炉裏端」の会

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シニアサークル「男の囲炉裏端」の会
エッセイ集を手にする会員ら=四日市市本町で

定年後の男性に居場所を

 2012年に結成されたシニアサークル「男の囲炉裏端」の会(志田米蔵代表)が4月7日に10周年を迎えた。10周年を記念し、エッセー集「ありがとう 感謝の言葉でシニアライフ」を発刊した。

 同会は定年退職した男性の居場所づくりのため、毎月第1木曜日に開催。7人から始まり、現在は22人が活動している。工場見学会や出前名作映画上映会、ボウリング会などの分科会があり、それぞれ好きな会に参加する。

 会の1つ「イロリバターズ」は、同市の混声合唱団「ヴォーチェ」代表を務める市川美智子さんと、6人の会員で合唱をする。コロナ禍前は、月1回のペースで市内の高齢者施設を訪問しコンサートを開いた。昨年はオリジナルソング「男の囲炉裏端音頭」を志田さんが作詞作曲、市川さんが編曲して発表した。「人のお役に立ちたくて 孫の世代とモノづくり」「何時まで続くのコロナ禍は 早く皆に会いたいよ」など思いが込められた歌詞が好評だった。

 17年に第1弾のエッセー集を発刊した同会。第2弾となる今回は、会員の内田修さん(75)が編集長を務め、22人の会員が個人の考えや熱い思いをつづった内容が掲載されている。A5判62ページで、表紙は会員の市川三郎さん(69)の水墨画が飾っている。

 記念のエッセー集は、市内の各地区市民センターや公共施設などに配架する。内田さんは「定年後の男性の心情が素直に表現されている。直接言うのは恥ずかしい、妻や家族への感謝もあり、皆さんが日頃から思いやりを持っていることがよくわかる」と笑顔で話す。

 志田さんは「さまざまな高齢者の悩みを抱えながらの運営だが、おかげさまで何とか10年を迎えることができた。今まで培った経験をこれからの若い方に引き継いでいけたら」と活動への思いを語った。

※2022年5月7日(207号)発行 紙面から