8月に開かれた全国中学校水泳競技大会の800メートル自由形で優勝した四日市市立南中学校3年の川村嶺奈さん(SCみえ)。「世界で活躍できる選手になりたい」と、練習に励んでいる。【練習に励む川村さん=鈴鹿市で】
四姉妹の三女で、姉たちに続き3歳からスイミングスクールに通い始め、小学1年から選手コースで練習するように。週5日の練習、目標タイムをクリアすると、次の目標を課せられることが嫌だったが、水泳仲間と会って話すのが楽しく続けてきた。
昨年4月、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、練習しているプールが閉鎖。家庭用の簡易プールを購入し、腰に付けたチューブで体を固定し練習した。室内プールとは違い水温が低く、普段の練習環境とは程遠いが、仲間も川村さん宅を訪れ一緒に練習し、楽しんで互いに切磋琢磨した。その甲斐があって、中学校47都道府県通信水泳競技大会の800メートル自由形で11位になった。プールが使えるようになった今は、週5日、2時間の練習で、3000メートルから6000メートルほど泳ぎ、週1回ジムで筋トレもしている。
レース前でも仲間と会話を楽しむなど、普段通り過ごし、自然体を心掛ける。コーチの山本義也さんによると「負けず嫌いで緊張を武器に変えられる選手」だという。今年の全中の予選は1位で通過し、翌日が姉の誕生日で「お姉ちゃんに優勝をプレゼントする」と決め、8分56秒99で自己ベストを更新、約束を果たした。
憧れの選手は東京2020五輪に出場した難波実夢選手(19)で、難波選手の五輪の記録8分32秒04を目指している。「2028年の五輪に出場したい」と意欲を燃やしている。