四日市市在住の大学院生・天野彰子さん(24)は9月に開かれた「第26回みえ音楽コンクール」の声楽部門・大学・大学院生の部で、1位と三重県知事賞に入賞した。昨春、名古屋芸術大学芸術学科声楽コースを首席で卒業、現在は、同大学の大学院音楽研究科で学ぶ。【大学で練習する天野さん(名古屋芸術大学提供)】
幼いころから声を出すことが好きで、「声っていいな」と、奇麗な声に魅力を感じていた。また、家族の車のヘッドライトをステージの照明に見立て、歌いながら踊ったことも。中学では音楽部、高校では合唱部に入部。高校時代は、音大のオープンキャンパスに参加し、刺激を受けた。音楽の知識を勉強しながら、個人レッスンに通い、プロの道を意識し始めた。
大学入学後は、面白く個性のある学生に囲まれ、刺激的な日々を過ごす。「学生が経験したい事を出来る限り実現させてくれるので、新しいことにどんどん挑戦できる」と、何事も積極的に楽しむ。
現在は、アメリカのオペラを稽古中。「アメリカンジョーク」が含まれた曲を、いかに楽しんでもらうか、仲間と工夫を凝らす。来年2月26、27日に開催予定の第44回名古屋芸術大学オペラ公演「泥棒とオールドミス」で披露する予定だという。
「声楽は、様々な国の歌詞を解釈し、発音の練習も必要。難しいけど、国によって表現方法が違うのも、声楽の楽しさです」と魅力を話す。世界の曲を演奏する中で、日本の曲は馴染みがありしっくりくるそうだ。「古くの日本歌曲が現代まで歌い継がれてきたように、現代の新しい日本歌曲も共に歌い継いでいきたい」と、音楽を大切にする思いも強い。
「みんなでつくる演奏が楽しい、音楽に包まれることがとても幸せ」と話し、演奏は周囲の支えがあってこそ成り立つものと、感謝の気持ちを忘れない。
夢はオペラ歌手になること。「大好きな音楽をずっと続けていきたいですね」と目を輝かせていた。
オペラ公演「泥棒とオールドミス」は、名古屋芸術大学東キャンパス3号館音楽講堂で開かれる。入場無料・全自由席となるが、定員になり次第受付終了する。予約は(https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeGlxEtVZPBqteSoiTON6zSRnX-vasK7yIjBZ8wYNsfzMwwTg/viewform)で受け付けている。詳細等、制作過程や最新情報は、同オペラ公演公式インスタグラム アカウント(@nua.opera2022)で更新している。
【2021年12月11日発行 YOUよっかいち第202号掲載(一部追記)】