四日市市は11月の児童虐待防止月間に合わせ、通告や相談ができる児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」の周知に力を入れようと、マスクやマグネットシートを掲げたバスや公用車など300代以上の車両を11月末まで運行する。【相談ダイヤルの189(いちはやく)を掲出した三重交通のバス=四日市市本町で】
同市では一昨年度と昨年度の児童虐待相談対応件数は、506件から710件となり、約40パーセントの増加が見受けられたという。子どもが身体的な虐待を受けていなくても、家庭内暴力や夫婦喧嘩などを見る「心理的虐待」が昨年度は313件の相談件数としてあり、コロナ禍で在宅時間が長くなっていることも加要因の一つと考えられるという。
同市では児童虐待防止推進月間に合わせ、三重交通バス、三岐バス、郵便局等の協力を得ながら、300台を超える車両で児童虐待防止の啓発を実施。三重交通バス65台、三岐バス15台の市内運行で運行するほぼ全ての路線バスに児童相談所虐待対応ダイヤル「189」啓発のマスクが掲出されている。また、郵便車両約100台、生活環境公社車両96台、四日市市公用車54台には「189」啓発のマグネットが張られている。
「189」は、全国共通の児童相談所虐待対応ダイヤル」で電話をかけると近くの児童相談所へ、四日市市の場合は、北勢児童相談所へつながる。通告や相談は、匿名でもできる。通話料は無料で、24時間対応となっている。