甘くて美味しくて大きいブルーベリー さくらベリーズガーデン

336

 口に入れた瞬間に感じる甘みと、ほのかな酸味のバランスが魅力のブルーベリーを育てる「さくらベリーズガーデン」(四日市市桜町)の山原忠彦さん(57)と妻の裕美さん(51)。農園に訪れる人との会話を大切にし、加工品の開発やイベントの開催など挑戦を続けている。
 オーナーの山原さんは、カブやジャガイモなどを生産する「山原農場」の2代目。親の代から続く60年以上の野菜栽培のノウハウを活用し、8年前、市内でほとんど生産者がいないブルーベリーの栽培に挑戦した。
 生産性の安定を考え鉢植えで、成長に必要な栄養分を液肥として与える栽培方法で、収穫までの期間を通常の栽培方法よりおよそ1・3倍速く成長させ、高い品質を維持。完熟の甘さを提供したいとの思いから、市場には出さず、農園での直売に力を入れる。「こだわって育てたブルーベリーを直接摘んで食べてもらいたい」と2014年にブルーベリー狩りのできる農園をオープンさせた。
 裕美さんは農業経験がなかったが、介護職やホテル勤務で培ったスキルを接客で発揮。SNSで情報発信し、ジャムなどの加工品を開発。併設のカフェでは、スイーツも販売するなど魅力を増やす。昨年からはブルーベリーの成長過程を学び、食育にもつながる自由研究イベントを開いている。
 現在90種類以上を育て、6月から2か月間は様々な味が楽しめる。「甘くて、美味しくて、大きい」と驚かれることも多いという。訪れた人との会話から新しい発見があり、品種の選定や商品開発につながることも。
 今年も、12日からブルーベリー狩りの時期が始まる。「自然豊かな環境で育ったブルーベリーを食べてもらいたい」と2人は笑顔で話した。

*ブルーベリーを使ったレシピ*