陸上競技トラックレース800メートル走の小学生女子の三重県記録を昨年11月に塗り替えた2分22秒22の記録を持つ四日市別名の坂本美來さん(11)。夏に開かれる全国小学生陸上競技交流大会の800㍍走で日本一を目指し闘志を燃やしている。
小学1年生のころ、兄2人が所属し、両親がコーチを務めるNPO法人「四日市ウエルネスクラブ」で競技を始めた。小学4年時には、県大会の100メートル走に出場し8位で入賞した。
家族全員が長距離ランナーである環境と、クラブの仲間が長距離走を楽しんでいる影響で、昨年から800メートル走と1500メートル走に挑戦。9月に開かれた県大会の800メートル走で1学年上の6年生を制し、中学生男子の平均タイム並みだという2分28秒54で優勝。これを機に「県記録を更新したい」と火がつき、11月の三泗小学生陸上競技交流大会で、県記録を更新し優勝。このタイムが日本の小学5年生女子の歴代トップとなった。
毎日の自主練も欠かさず、高校生の兄の翔伍君(18)と走りこむことも。翔伍君は昨年全国高校駅伝に出場した走力の持ち主だが「お兄ちゃんは手加減してくれない」そうで、必死に3キロを食らいついていく。冷たい向かい風が吹く日や身体が重く感じる日は「練習したくないと思う自分が嫌で泣けてくる」という負けず嫌いぶりだ。
憧れは箱根駅伝で「三代目山の神」と言われたプロランナーの神野大地選手(27)。将来は「800㍍か1500メートルでオリンピックに出て、金メダルを獲りたい」と笑顔で語った。
(2021年2月13日発行 YOUよっかいち 第192号掲載記事)