こにゅうどうくんライナー運行開始

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 四日市市と三重交通は10月から、県立総合医療センター(日永)を起点、小山田記念温泉病院(山田町)を終点とする路線バス「こにゅうどうくんライナー」の運行を始めた。9月末まで同社が運行していた「長沢線」の経路を、デマンド交通社会実験の結果を参考に、通院や買い物に便利なルートに変更し、平日に4往復運行している。

 近鉄四日市駅と、市南西部の内部、小山田地区などを結んでいた長沢線は、利用者の減少により廃止案が出されていた。車両を小型化し、運行経路を見直して支線化すれば、継続できる可能性があると見込んだ市では、公共交通不便地帯に住む70歳以上に、予約に応じて運行するタクシーを使った調査を実施。その結果、需要は「通院」「買い物」の割合が高かったという。

 新たなルートは、昨年11月に開業したイオンタウン四日市泊(泊小柳町)、複数の医療機関が集まる四日市南部医療モール(貝家町)を経由。イオンタウン四日市泊では中心部へ向かう四日市平田線(三重交通)に乗り継ぐことができ、四日市あすなろう鉄道にも追分、内部の両駅で連絡し、乗り換え時間を最小限にするよう時刻を設定した。運賃は乗車区間によって180円から400円で、運行開始から1週間は1日平均21人が乗車した。

 視力低下のため車が運転できない貝家町の70代女性は、泊町のバス停で下車して900㍍ほど歩き、日永西にある眼科に通院。「眼科の近くに耳鼻科や整形外科もあるので、ルートを見直してもらえたら」、買い物で利用している釆女が丘の80代女性は「土日は家族の車に乗せてもらうが、平日も自分で買い物に来られてうれしい。バスが無いと閉じこもりがちになるので、運行を続けてほしい」と話した。

 問い合わせは市公共交通推進室TEL059-354-8095まで。

(2020年11月7日発行 YOUよっかいち第189号掲載)