いざという時に大切な人を守れる、そんな人を増やしたい――。四日市市在住の子育て中の女性4人がこのほど、「防災企画alive」というグループを作り、5月から月1回のセミナーを開き、参加者と役立つ情報を共有し、フェイスブックで情報を発信している。【非常用持ち出し袋を前に話す(左から)平野さん、中村さん、千馬さん=四日市市西日野町で】
昨年6月、講師を招いて母親向けの防災講演会を開いた千馬恵美さん(45)が、その内容を更に多くの人に伝えたいと、友人らに声を掛けたところ、それぞれの得意分野を生かせる若林りつ子さん(41)、平野類さん(39)、中村歩実さん(37)の3人が集まった。
これまでのテーマは、ハザードマップ、非常用持ち出し袋などで、メンバーの一人は持ち出し袋に子どもが好きな菓子や絵本、風船などを準備している。連絡先や家族の写真も入れておくと、もし家族が会えなくなった時に役に立つことを分かち合った。今後は、耐熱性のポリ袋に食材を入れたまま鍋で調理するパッククッキング、火起こしやロープワークなどの実践も予定している。大きな震災を経験した参加者から体験談を聞くこともあり、教え合い、学び合える場となっている。
新型コロナの感染が広がっている現在は、外出時に使うかばんや非常持出袋に、マスクや消毒薬、ウイルス付着を防ぐためのビニール手袋やラップ、帽子、スリッパ代わりになる厚手の靴下などを入れることも勧めており、4人は「災害時に何が必要でどう動くかは、その時々で異なる。何が正しいか判断する力を身に着け、助け合える絆を作りたい」と展望を話した。
(2020年9月12日発行 YOUよっかいち第187号掲載)