県立四日市商業高校(四日市市尾平町)で3月1日、卒業式が行われ、60年以上の歴史がある茶色のボレロタイプなどが印象的な制服を着た3年生が卒業した。同高は2年前に制服をリニューアル、歴史のある茶色の制服が見られるのも最後で、地域に親しまれてきた制服を着用するラスト世代とともに、制服にとっても卒業の日となった。
3年女子生徒が着ていた制服は、リボン付きの白のブラウスに、茶色のジャンパースカート、茶色のボレロタイプの上着を合わせたもので、全国的にも珍しいと言われてきた。タカラトミーとのコラボで、同校の制服を着たリカちゃん人形が作られ、話題ともなった。
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【演奏で卒業を祝うギターマンドリン部の在校生】
保護者や先生に迎えられ、体育館に入場した卒業生。ギターマンドリン部が奏でる「G線上のアリア」が流れる中、担任の先生から一人ひとり名前を呼ばれた。在校生代表の2年生の生徒が、送辞の中で「長い歴史の制服も今日で最後です」と読み上げた。
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【答辞を読み上げる卒業生総代の林﨑さん】
卒業生総代の林﨑陽加(はるか)さんは答辞の中で、体育祭や文化祭、部活での思い出、仲間や先生、家族への感謝、「60余年の伝統の制服を着るのも残りわずかとなりました」と伝統ある制服への思いも読み上げた。卒業生は、退場する際に、保護者席を囲み「18年間ありがとうございました」と、感謝の言葉を贈っていた。保護者の中には、伝統の制服で卒業を迎えた光景に、涙を浮かべながらも、門出を祝うように、拍手を送る人もいた。
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【先生とハイタッチする卒業生】
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【記念写真を撮る卒業生】
式の後には、友達や両親と記念写真を撮る姿が見られた。式に参列した保護者は「あの茶色の制服が、街中でもう見られないのは寂しい」と話していた。後輩からサプライズで花束をもらう卒業生もいて、笑顔で別れを惜しんでいた。卒業生は暖かな春の光が降り注ぐ中、最後の茶色の制服で、学び舎を後にした。
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【記念写真を撮る柔道部員ら】