チーム担任制、歯磨きの重要性、若者の居場所、猿対策など質疑、四日市市議会

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【二日目を迎えた四日市市議会の一般質問】

 三重県の四日市市議会は2月21日、前日に続き一般質問があった。若者の居場所や将来の選択に役立つ施策、教員の負担軽減にもなるチーム担任制の導入、歯磨きの重要さ、住宅街で増えるサル出没などについて質疑があった。

 この日は、いずれも新風創志会の山田知美さん、辻裕登さん、谷口周司さん、諸岡覚さんの4人が質問に立った。

 辻さんは、富山県南砺市などで導入されている「チーム担任制」について、四日市市も導入してはどうかと求めた。朝の会を2人の教員で交互に担当することで、別の教員が時差出勤して労働の負担を減らしたり、授業の準備にあてて学びの質の向上につなげるといった効果があるという。市側は、先進事例の都市の視察や、理解を深める研修などを続けていると報告し、廣瀬琢也教育長が「導入に向けて検討すべきものだと考えている」などと答弁した。

 辻さんは、ネーミングライツの契約期間について、市が示してきた「5年」だと、看板つけ替えなどの出費も負担で、市民らに名前が定着する期間としても短いと再考を求めた。市側も、企業などに意見を求めたところ、「長い方がよい」との意見が出されたとして、「5年~10年」をめどに、手始めの総合体育館では10年とする方向だと答弁した。

 山田さんは市街地に近いところで、若い世代が安心して集い、主体的に活動できる、「ユースセンター」のような拠点づくりを求めた。また、近鉄四日市駅西にある「じばさん」が、今後、創業や学び直しなど四日市の産業を支える新拠点になっていく計画のため、高校生らの年代の若者が、創業などの新しい選択肢にも目を迎えられるよう、若者が参加できるイベントなども企画してほしいと求めた。

 谷口さんは、入学前の子どもたちがほぼ全員している給食後の歯磨きが、小中学生では広がっていないことを指摘し、歯ブラシを学校に持参してもいいとするなど、口の中の健康をもっと広げるべきだと求めた。同時に、災害時の避難所などで歯磨きが難しくなり、口の中の不衛生から病気になることのないよう、歯ブラシや水を使わない洗浄液などを備蓄品としてしっかり位置づけるべきだと、歯磨きの重要性を指摘した。

 谷口さんは、高齢化による死者数の増加などで、全国的な傾向として火葬炉がフル稼働に近くなり、数日から2週間近くの火葬待ちが起きていることを指摘し、近隣自治体との連携なども考えてほしいと求めた。

 諸岡さんは、住宅地で出没するサルの対策で、出会った時の正しい対処法などを住民や学校の子どもたちに伝えるよう求めた。また、4月に開幕する大阪関西万博について、せっかくの機会で、子どもには行ってもらいたいとし、かつてオーストラリア館を移築したことを挙げ、今回も、どこかの国と交渉してよいのではないか、それが実現しなくても、その国との出会いとなるのではないか、などと提案した。市側はパビリオンの移築は考えていないとしたが、チケット代の支援などの情報を学校に伝えるなどしており、見学を予定している学校もあると答えた。四日市市を映像で観光できるような企画を会場で実施するほか、地場産品の出展なども計画していると答弁した。

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