三重県四日市市と同楠町の合併 20 周年を記念し、地域の有志が企画した「楠地区四日市市合併20周年記念花火大会」が2月9日、楠町の河川敷で行われた。8日に催す予定だったが、雪の影響で順延しての開催。1100発の花火が冬の夜空を彩り、訪れた多くの人々を魅了した。
観覧場所の鈴鹿川派川南北堤防沿いには、午後6時40分頃から続々と家族や友人グループ、カップルなどの見物客が集まってきた。同7時に打ち上げが始まると、スマホやカメラを向けたり、歓声を上げながら冬空に咲く色とりどりの花々に見入った。中盤では、海沿いの街・楠町をイメージした青一色で幻想的なスターマイン100発が打ち上げられ、あちらこちらから「きれい」「すごい」という声が聞かれた。フィナーレでは大スターマイン250連発が空一面に広がり、20分間の打ち上げの最後には周囲から拍手が巻き起こった。
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【楠町をイメージした青一色の「マリン・ブルー」】
ご近所の友人同士で訪れた同町在住の堀江明美さんは、「開催を楽しみにしていた。冬の花火は初めて見たが、空気が澄んで本当にきれいだった」とにこやかに語り、服部常子さんは「思っていた以上に良かった。今晩はよく眠れる」と満足した様子だった。
【動画・令和の祈り「黄金瀑布」大スターマイン250連発の様子】
◆開催実現に向けて奔走した実行委
同花火大会実行委員会は、昨年夏から準備を進めてきた。当初750発の打ち上げを目指して協賛を募ったが、11月末の締め切りが迫った10月半ばで目標金額の1割しか集まっていなかったという。楠地域では、10月に実行委メンバーが多数関わっている「南楠鯨船まつり」があり、協賛募集活動に時間が取れなかったのだ。「お金が集まらなければ開催できない」という焦りの中、声かけする企業の担当者を決め、四日市花火大会の協賛企業にもチラシを送って幅広く協力を仰いだ。同メンバーの田中大補さんは、「最後は意地と根性でした」と振り返る。「オール楠」の団結力で取り組んだ結果、怒涛の追い込みで目標を大きく上回る協賛金が集まり、1100発の花を咲かせることができた。「前日の雪で順延したが、たくさんの来場があり、無事開催できてうれしい。楠地区に従来からあるコミュニティの良さをこれからも引き継ぎ、活気ある街づくりを進めていきたい」。
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【花火大会を成功させ、達成感に満ち溢れた表情を見せる実行委メンバーら】