猛暑が生活や支出にどんな影響を及ぼすか、三十三フィナンシャルグループのシンクタンク、株式会社三十三総研(東海悟代表取締役社長)が独自に500人の意識調査をし、11月7日、結果を発表した。気温30度で4割弱、35度超で9割が「生活に影響が出る」と回答。エアコン稼働などで水道光熱費の支出が増え、外出などを避けるためか、趣味・娯楽費が減っていた。暑さ対策では男女差があるようで、女性は複数の対策を組み合わせている。
同総研は、気温35度以上の猛暑日が今年、統計開始以降の過去最多になったことから、8月30日~9月3日、三重県在住の男女500人(20代~60代の各世代100人ずつ)の意識をインターネットで調べた。
〇エアコンと冷たいものでしのぐ
「最高気温が何度を超えると生活に影響が出ると感じるか」の問いには、「25度」6.2%、「30度」37.0%、「35度」50.6%などの回答だった。30度でも4割弱、35度となると、ほとんどの人が生活に影響を及ぼすと感じるようだ。
「自宅での夏の暑さ対策として行っていること」の問いには、「常にエアコンをつける」64.8%、「エアコンと扇風機を同時につける」と「冷たい飲み物を飲む、冷たい食べ物を食べる」が47.6%で上位になり、「遮蔽カーテンなどを使う」などが続いた。
その結果、「今年の猛暑によって、変化した消費活動は何ですか(増えた消費活動)」では「水道光熱費」が68.6%で高く、「食費・飲料費」47.6%、が続いた。逆に「減った消費活動」では「趣味・娯楽費」20.6%、「交際費」15,6%、「交通費」10.2%の順だった。エアコンと冷たいものでしのぎ、楽しみでの外出などを避ける様子がうかがえる。
〇男性の日傘使用も徐々に浸透?
ただ、年齢別にみると、「趣味・娯楽費」は50代、60代で大きく減るものの、20代、30代ではそれほどでもなく、若い世代は暑くても、比較的、活発に活動していることがうかがえる。一方、「猛暑でも変化しなかった消費活動」では「通信費、インターネット関連費」が73.0%でトップだった。
「外出中の暑さ対策に使用するのは何ですか」の問いでは、「水筒、ペットボトル」68.0%、「帽子」40.2%、「日傘」36.8%、「ボディシート、制汗剤」25.0%などの順だった。このほか「クールネックリング」「ハンディファン」など幾つかのアイテムを含め、いずれも女性の回答が男性より多く、女性が複数の対策をして暑さをしのいでいることがうかがわれた。「日傘」の利用は圧倒的に女性の方が多いが、男性でも日傘を使うと回答した人は16.0%で、約6人に1人の割合で、男性の間でも浸透してきていることもうかがえた。