県立四日市高校の美術教諭でもあった、四日市市出身の洋画家、現代美術家の鈴木田俊二さん(1935~2022)の作品展「自然と文明を問う 鈴木田俊二展」が11月2日から、四日市市文化会館(安島)の展示棟2階第1展示室で始まった。11月10日まで。
鈴木田さんが四日市高校在職中に、美術部で教えを受けた卒業生約100人の中から有志によって組織された「四日市高校美術部OBOG会(S18~H7)鈴木田俊二遺作展実行委員会」が主催。2年前の5月に87歳で亡くなった鈴木田さんがアトリエに残した作品の中から、初期から晩年までの数十点を展示している。
初日はオープニングセレモニーがあり、丸山靖弘委員長が鈴木田さんとの思い出などを振り返りながらあいさつ。「鈴木田先生を偲びながら、残された作品をご覧いただければ」などと来場者に呼び掛けた。
会場には卒業生が多く来場し、再会を喜ぶ場面も。夏の合宿など厳しいながらも、良い思い出になったことなどを話していた。入場無料。開催時間は午前10時から午後5時で、最終日は午後3時まで。11月5日は休館日のため、展示も休み。
また、関連行事として、四日市高校出身で小説家の伊吹有喜さんによる講演会「コーシローのいた時代の四高」と、伊吹さんと四日市高校美術部OBOGによる座談会「鈴木田俊二先生を語る」が、11月9日午後1時半から同展示室で開かれる。伊吹さんの小説「犬がいた季節」には、鈴木田さんをモデルにした美術教員が重要な役回りで登場する。座談会では鈴木田さんとのエピソードや思い出を「ヒゲ」「犬」「課題」などといったキーワードを手がかりにして語り合うという。
講演会、座談会は申し込み不要で入場無料。先着順でいす席は80席で、立見もできる。