小さな店でも実力派、県内から37店集結、近鉄百貨店四日市で「みえアツマル物産展」

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【たくさんの店が並び、にぎわう会場=近鉄百貨店四日市店】

 三重県内の隠れた実力派の味や技を紹介する「みえアツマル物産展in近鉄四日市」が9月28日、四日市市の近鉄百貨店四日市店の5階催会場で始まった。食品や工芸品など37店が自慢の品を販売している。同29日まで。

 同県商工会連合会の主催で、傘下23のうち18の商工会の事業者が集まった。近鉄百貨店での開催は昨年に続き2回目。各地域の優れた味や技術を知ってもらうのはもちろんだが、百貨店という大きな販売の場で、売り方のアイデアやお客さまとの対応などを店に学んでもらう狙いがあるという。

 北はいなべ市、東員町あたりから、南は志摩市、紀宝町あたりまでの店がずらりと並んだ。東員町「月乃舎」のわらび餅、栗きんとん、度会町「お菓子のじかんルシエン」のシュークリームなど限定数販売のスイーツ、紀宝町「kokoro食堂」のあまごコンフィ、四日市市楠町「大栄水産」のハマグリやシジミなど、ごちそうがいっぱいだ。伊賀市「鯖ずし小森」の旬鯖ずしは、大阪、滋賀で修業した小森辰彦さんが、一本釣り漁師の鯖にこだわってこしらえており、1本8000円を超す高級品もあるが、開店早々から人気を集めた。

伊賀市から鯖ずしで出店した小森辰彦さん

 県立四日市農芸高校(四日市市)と明野高校(伊勢市)は今回、協力して伊勢屋精肉店の売り場で出店。自然を重視した飼料で四日市農芸は鶏、明野は豚を育てており、一緒に店を出すことになったという。四日市農芸はその鶏の卵を使ったクッキー、明野は「伊勢あかりのポーク」として知られる豚肉を使ったソーセージなどを販売した。

四日市農芸高校と明野高校が一緒に出店したお店も関心を集めた

 工芸品では、大紀町からヒノキのまな板、尾鷲ひのきのアロマウォーターやコースター、いなべ市「コサブロウ」の「100年着られる」のコンセプトでつくったTシャツなど、気になる品がいっぱい。志摩市「美志摩加工」の売り場では、組紐と伊勢志摩産あこや真珠でつくるブレスレットなどを、代表の中井清人さんが実演で製作の様子を見せてくれていた。

組紐と伊勢志摩産あこや真珠でつくった「美志摩加工」のブレスレット