三重県四日市市の社会福祉法人風薫会(かぜかおるかい)が、障害者雇用に関する優良な中小企業主として認められ、9月20日、津市の三重労働局で認定通知書交付式があった。2020年にスタートした制度といい、四日市市の社会福祉法人では初めての認定という。
「共に進む」の言葉から、通称「もにす認定制度」と呼ばれているという。三重労働局の資料によると、認定されると、自社の商品やサービス、広告などに認定マークを表示することができ、日本政策金融公庫の低利融資対象になるなどのメリットがあるという。交付式には風薫会から大橋秀行理事長、大西正宏法人統括が出席し、石田聡局長らから交付を受けた。
風薫会は、1997年に設立され、介護事業を業種とし、本部がある四日市市高砂町と塩浜栄町で特別養護老人ホーム3施設、デイサービスセンター2施設を運営している。職員数は195人で、障害者は、軽度の知的障害がある人ら7~8人が介護や厨房業務、清掃業務などを担当しているという。
民間の障害者の法定雇用率は2.5%とされているが、風薫会では5.15%と高く、障害者の平均勤続年数も4年と、長く働けられる状態になっている。こうした状況も今回の認定につながっている。
大橋理事長は「障害者も働きたいし、マッチングさえできれば、十分に働ける。パラリンピックでは、彼らは健常者より優れた姿を見せてくれた。風薫会の職場でも、1人で利用者のおむつを替えたりできる障害者の職員もいる。『共に進む』という認定制度は当法人の理念とも通じており、これからも、ともにいきいきと働ける職場づくりに努めたい」などと話していた。