夜通しで盆踊りを楽しむ四日市徹夜踊りの祭典「よんてつ」が9月7日、三重県四日市市の四日市ドームで始まった。ハイライトの「12時間盆踊り」は午後7時半過ぎにスタート、8日午前7時半まで踊りが続く。ステージでのキッズダンスなどもあり、8日も午後3時まで、親子向けの企画などがある。
羽津地区まちづくり推進協議会に事務局を置く「四日市徹夜踊り実行委員会」の主催で、2017年に始まり、今年は8回目。地区で盆踊りがなくなって20年以上が過ぎたころに復活の動きが生まれたことや、災害時の地区の避難場所に四日市ドームを使えないかと、徹夜の催しで検証しようとしたことなどから、このイベントが誕生したという。
実行委員長は四日市市観光大使も務める歌手のマック中原さん。徹夜踊りに魅力を感じて市外や県外からも踊りの愛好家が参加してくれるようになったといい、四日市市が誇る催しに育ったとの自負もあるという。
徹夜踊りが始まると、ドーム中央のやぐらを囲むように浴衣姿などの人が集まり、音頭に合わせて回り始めた。踊る人の数が増え、輪は二重、三重へと広がった。昨年の入場者数は延べ約8000人だったという。
マック中原さんは、ステージや盆踊りの司会なども務めて、大忙し。「ご近所づきあいが薄くなった昨今だが、この会場で、いろんなグループが出会うことで、いざという時にも助け合えるようになるといいと思います」と話していた。
「よんてつ」の初日は、ステージではダンスや太鼓の演奏などがあり、ドーム内では3人制バスケ「3×3」の試合、路上アートの作品づくり、マルシェなどもあった。徹夜踊りの前には、三重県出身のシンガーソングライター茉ひるさんのライブがあり、浴衣姿でのエレクトロポップふうの歌曲に大勢の人が耳を傾けた。屋外では、これも恒例の人気企画「ザ28時間マラソン」があり、暑さが落ち着いた夕方近くから、たくさんのランナーが走っていた。好きな時に好きなだけ走れる企画になっている。