三十三銀行が「JCRアワード」を受賞、環境など社会課題に対応するサステナブルファイナンスの取り組みで

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【日本格付研究所の梶原敦子常務執行役員(右)からトロフィーを受ける三十三銀行の道廣剛太郎頭取=四日市市西新地】

 環境や人権などの課題に対応し、持続可能な社会を実現するための資金活用「サステナブルファイナンス」への取り組みを評価し、株式会社日本格付研究所(JCR)が8月22日、三重県の三十三銀行に「JCRアワード」を贈った。全国の地方銀行の中でも早くから取り組み、実績も優れていると判断した。

 「JCRアワード」は2023年度に対する今回の授与が初の表彰といい、三十三銀行のほかは静岡銀行、西日本シティ銀行が受賞した。JCRは国内の主要な格付会社のひとつで、今回のアワードはJCRが第三者評価を行うサステナブルファイナンスの取り組みから選考されたという。

 この日、四日市市西新地の三十三銀行本店で授賞式があり、JCRの梶原敦子常務執行役員から表彰状とトロフィーが三十三銀行の道廣剛太郎頭取に手渡された。

 今回の受賞理由は、三十三銀行が2021年11月から導入している「ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)」が、営業店と一体となって顧客に寄り添う取り組みになっており、持続可能な社会を意識して行動する「サステナブル人材」の育成にも取り組んでいること。また、PIFの実行件数が今年7月までで71件に上るなど、実績においても優れている点にあるという。

 授賞式で梶原常務執行役員は「顧客の課題を自ら評価、分析する手間のかかるファイナンスだが、三十三銀行は早くから取り組みを始め、顧客と直接に面している営業店など銀行全体で進めていただいた」と評価を述べた。道廣頭取は「取り組みに力をいただいた多くの関係者に感謝したい。企業の事業活動のポジティブな面を増やしてもらい、企業にとっても対外的なアピールになるメリットがある。引き続き、企業との良い関係を築き、様々な課題を解決していきたい」などと謝意を述べた。

授賞式後の記念撮影に応じるみなさん。右端は日本格付研究所の石蔵泰三総合営業部次長、左端は三十三銀行の堀部勝寛取締役兼常務執行役員