パリ2024オリンピックの体操女子団体決勝が行われた7月31日未明、三重県四日市市ではパブリックビューイングでの応援があり、四日市育ちの岡村真選手に声援を送った。直前にエースが出場できなくなる緊急事態に、全員十代のメンバー4人が力を合わせて決めた決勝進出。この日も笑顔を忘れずに支え合い、次への期待を抱かせる8位の内容に、応援にきた人たちは満足そうだった。
パブリックビューイングは市役所隣の市総合会館8階視聴覚室であり、テレビ局などの報道陣を含め約70人が入った。岡村選手の父益幸さん(58)も駆けつけ、所属先の相好体操クラブや四日市大学の関係者らがスティックバルーンを手に、「まなちゃん、オッケー」など、パリへ向かって声をあげた。
この日、岡村選手は最初の種目の平均台で1人目の演技を任された。落下の心配がつきもので、緊張が大きい種目だ。バランスが崩れそうになってもこらえ、ジャンプを美しく決めるなど、13点台後半の記録を出す演技でチームの緊張をほぐす活躍を見せた。次の床では、笑顔が印象的な美しい演技をし、段違い平行棒ではムーンサルトのフィニッシュを決めた。日本チームは最終的に159.463の総合得点で8位。若いチームが今後の活躍を期待させる内容で、応援席の拍手は大きかった。
試合を終えて、森智広市長は「日本チームの素晴らしい演技に感動しました。岡村選手はこれからも活躍してくれるでしょうし、四日市も全力で応援していきます」とあいさつした。
父の益幸さんは「ハラハラ、ドキドキで、けがなく、大きなミスもなく終わることができてほっとしています。とくに最初の種目の平均台のトップバッターで流れをつくることができて、役割を果たしてくれたと思います。帰ってきたら、ほめてあげたいです。しばらく娘は好きな菓子づくりをしていないので、たくさん食べさせてほしいです」と話した。
暁中学校・高等学校の体操部顧問の内田美子さんは「以前からの指先まで意識の届く美しい演技ができていたと思います。最初の演技のトップバッターの緊張感は相当なものなので、お疲れ様、素敵な演技をありがとうと言ってあげたい」と話していた。