羽根に「G」のマーキング、三重県の御在所岳で「アカトンボふる里さがし大作戦」始まる

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【アカトンボのマーキング調査に参加した子どもたち=三重県菰野町の御在所岳】

 三重県菰野町、御在所岳(1212m)の山上公園で7月20日、「アカトンボふる里さがし大作戦」が始まった。この日は菰野町みどりの少年隊が自然体験学習で訪れるなどし、子どもたちはトンボを網で捕らえて羽根に目印をつけるマーキング調査に参加した。この催しは9月1日まで開催する。

 1971年から続くイベントで、アカトンボ(アキアカネなど)の行動範囲を調査するのが目的のひとつ。トンボは暑い間は涼しさを求めて山で過ごすため、羽根に「G」の目印を書いて放してやると、夏の終わりから秋になって涼しくなるころにトンボたちは下界に降りて行き、どの範囲まで生息地が広がっているのかを調べられる。昨年は京都でも「G」マークのあるアカトンボが発見されたといい、過去には福井県でも見つかっているという。

虫網を手にアカトンボを探す子どもたち

 この日の山上の気温は午前9時で21度、正午で24度だったそうで、街の中に比べてうんと涼しく、子どもたちは網を手に元気にトンボを追い、マーキングを楽しめたようだ。

羽根に「G」の目印がついたアカトンボ

 御在所ロープウエイは夏休み中は様々な自然体験イベントを企画しており、8月11日の山の日には、山上で先着順で「御在所岳カード」を配布する。8月17日には三重県総合博物館の昆虫担当学芸員と一緒にアカトンボを観察するツアーも企画されている。展望レストランでは三重県産マイヤーレモンスカッシュ(今年新登場)を販売するという。

 御在所ロープウエイ広報担当の佐藤優華さんは「暑い日が続きますが、御在所岳山上は市街地よりも10℃ほど涼しく、アカトンボも避暑に訪れます。涼しい山上で夏を満喫いただけると幸いです」と話している。(記事中の写真は、いずれも御在所ロープウエイ提供)