温水プールの工事請負契約案は可決、PFAS実態把握の請願は採決期限を延期、四日市市議会

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【討論、採決などをし、定例月議会を終えた四日市市議会=四日市市諏訪町】

 三重県の四日市市議会は7月2日、本会議を再開し、議案に対する討論、採決などをした。委員会で否決されていた昌栄町の市温水プールの改築に関する工事請負契約案3件は、本会議での採決の結果、可決となった。委員会で採決期限延期となったPFAS実態把握を求める請願は、本会議の採決でも延期が決まった。今議会では市側からの20議案、請願4件、議員提出議案5件について審議した。

 温水プールは、仕様変更により工事費が計約26億円から約20億円に下がったが、この内容に対して説明不足だなどとして疑問が出されていた。可動床が採用されないなど市民の求める内容になっていないなどとする反対討論があり、一方、昨年11月議会からの審議で工事内容などは議論が尽くされ、そのうえで議会も認めてきた工事であり、入札結果などに問題がない以上、認めるべきであるなどとする賛成討論があった。採決の結果、契約案3件ともに賛成20、反対13で可決が決まった。

 PFASについての請願では、汚染をこれ以上進ませないためにも早い実態調査が必要として採決期限延期に反対する討論があったが、採決の結果。賛成27、反対6で延期が決まった。

 本会議では、廣瀬琢也教育長らの人事案件に同意した。請願では「加齢性難聴による補聴器購入費の助成を求めること」「地方議会に健康保険証の存続を求めること」の2件を採択、議員提出議案は「地域における『こども誰でも通園制度』の制度拡充を求める意見書」「聴覚補助機器等の積極的な活用への支援を求める意見書」「健康保険証の存続を求める意見書」「防災・減災・国土強靭化対策の拡充を求める意見書」「再審法改正を求める意見書」の5件を可決した。

 本会議終了後、石川善己議長、伊藤嗣也副議長による記者会見があり、「四日市市議会ハラスメントの防止等に関する条例」を定めたあとの状況調査を行った市側が、7件のハラスメント案件を市議会に報告したとされる案件について、各派代表者会議などの審議を経て、顧問弁護士や外部の弁護士に相談しながら調査を進めることとし、本会議が終わったので、なるべく早く確認をとってスタートしたいなどの見解が示された。