四日市市は2025年度から市立水沢小学校で小規模特認校制度を導入し、市内全域から児童を受け入れられるようにする。来春からの通学を希望する人へのホームページなどでの案内が始まっており、9月以降、見学・体験会や学校長面談、申請書の提出(10月)などの手続きが本格化する。
市教育委員会によると、小規模特認校制度は、一定の条件で通学先の学校を居住地の学区外に変更できる学校選択制度のひとつ。児童数が減ったことでの教育上の課題を解消し、子どもたちが充実した教育環境の中で過ごせるよう、小規模ながら特色のある教育を行っている水沢小学校に市内全域から児童を受け入れられるようにするという。市がこの制度を導入するのは今回が初めてだ。
〇小規模ならではの授業づくりや体験活動
水沢小学校は鈴鹿の山が目の前に広がり、茶畑の緑など自然に恵まれた地域にある。ここしばらくは1学年10人程度の児童数で推移するとみられ、小規模化を強みに変え、一人一人が理解できる授業づくりや、自分の考えを発表し、相手の考えにも耳を傾けられる友人関係づくりなどを大切にしている。地域の人に指導してもらう茶の栽培、米づくり、花植えなどの体験活動もしている。
募集人員は各学年で若干名。今回の制度を利用して通学できるのは、四日市市内に住所があるか、就学までに転入する見込みのある人で、小規模校の教育方針、PTAの活動趣旨を理解して協力できること。通学は交通機関の利用や保護者の送迎などで行い、おおむね1時間以内の所要時間としている。
〇9月には学校の見学や体験会
原則として、卒業までは水沢小学校に通学し、中学校への進学は居住地の中学校(本来校)か、水沢小学校の児童が進学する西陵中学校のどちらかを選択できる。
9月の学校の見学・体験会は希望日時を水沢小学校へ相談する必要がある。問い合わせは、学校生活や特色、施設、授業の見学・体験会の申請などが水沢小学校(059-329-2334)、制度趣旨などについては市教委教育総務課(059-354-8237)へ。(記事中の写真は四日市市教育委員会提供)