三重県四日市市水沢町の足見田神社で4月29日、「新茶まつり」があり、新茶を奉納する献茶神事をし、茶業の発展が続いていくことを願った。今年は3月に冷え込みはあったものの、霜の被害がなく、茶は順調に育っているという。
奉納される新茶は、クイーン四日市を乗せたオープンカーなどのパレードで神社に到着した。その後、古式装束の人を先頭に、茶業の関係者や地元の人を含む約100人の列になって、新茶を神社境内に運び入れた。地区では数発の花火が打ち上げられ、沿道で迎えた人たちには茶のアメも配られた。
神事では、横山正純宮司ら神職が祝詞などを奏上し、神官装束に身を包んだ四日市茶業連合会の矢田宗久会長が代表して新茶を神前に納めた。地元の小学生の女の子が巫女に扮し、この日のために練習してきた神楽舞の「浦安舞」と「乙女舞」を舞った。
横山宮司は締めくくりのあいさつで、「3月に冷え込みはあったが、麗しく新緑が広がり、新茶の季節を迎えることができた。先人の力もあり、今や茶は四日市をはじめ、大きな産業になった。今後も、いっそうの発展にみなさまのお力添えを頂けますよう」などと話した。境内では茶摘み娘の衣装を着た高校生が新茶のふるまいをした。